333DISCS PRESS
●国立の街角から
「一橋大学」
真冬に一橋大学の前を通ると、ひと際ひんやりした空気が流れてくるような気がする。最近知ったのだが、敷地内に武蔵野の原生林を残しているというのも納得だ。ひょっこりタヌキの親子が出てきたことも。
キャンパスに足を踏み入れると、ふっと懐かしいような気持ちになる。古いレンガ造りの校舎は、私が通った大学とどこか似ている雰囲気があるかもしれない。天気のよい日は子どもたちの遊び場になったり、近所の人が散歩している姿もよく見られる。こういうところは、都心の大学には見られない光景だと思う。
写真は、築地本願寺や湯島聖堂などを手がけた伊東忠太設計の兼松講堂(1927年)。