333DISCS PRESS
●パリの街角から
こんにちは、フルール ド クールの阿部桂太郎でございます。皆様、いかがお過ごしでしょうか。今回から、333DISCS PRESSにおいて「パリの街角から」のコーナーを担当させていただくことになりました。どうぞよろしくお願いいたします。
さてその初回は、ちょっと季節はずれになりますが、クリスマスツリーについてのお話です。今日は、パリのクリスマスツリーについて、ちょっと驚いたことを2つご紹介します。
1つめは、各家庭に飾るクリスマスツリーが、生のモミの木であるということです。ここパリでは、毎年クリスマスの時期が近づくと、街中のマルシェ(朝市)や花屋さんの店先に、大小さまざまな生の(本物の)モミの木が並びます。そして人々は、このモミの木を家に買って帰り、クリスマスツリーとして部屋に飾ります。
2つめは、11月の下旬や12月の上旬からツリーを飾り始めて、年が明けた1月の下旬まで飾ったままにしておくということです。日本ならお正月前にはツリーを片づけてしまうと思いますが、ここパリでは1ヶ月半から2ヶ月もの間、楽しむことになります。
なお、飾り終わったモミの木は、普段のゴミと一緒に捨てるか、または、公園などに臨時で設けられたツリー専用の集積場(リサイクル場)に持って行きます。
ちなみに我が家では、12月の上旬から1月の中旬までツリーを飾りましたが、狭い部屋の中では必要以上の存在感があり(時には邪魔に思うことも…)、また、不用意に近づくと枝にセーターが引っ掛かったりして、なかなか大変でした。さらに、時間の経過と共にパラパラと葉が落ちて、部屋のお掃除も容易ではありません。
しかし、生のモミの木には何とも言えない雰囲気があり、また、子どもにも本物のツリーを見せてあげることができるという意味で、とても良いと思います。さらに、捨てる日が近づくと何だかちょっとなごり惜しくなってみたり、「長い間、楽しませてくれてありがとう…」なんて感謝の気持ちが湧いたりもします。
以上今回は、パリのクリスマスツリーについて、少しだけお話をいたしました。
阿部桂太郎
1965年8月22日生まれ。新潟県小千谷市出身。2003年よりフランス、パリ在住。インターネットショップ「フルール ド クール」を営む。好きなことは、旅をすること、食べること、温泉に入ること。